2010年02月24日

Save Our Souls

『SOSの猿』・・・伊坂幸太郎



ひきこもり青年の「悪魔祓い」を頼まれた男と、一瞬にして三〇〇億円の損失を出した株誤発注事故の原因を調査する男。そして、斉天大聖・孫悟空―救いの物語をつくるのは、彼ら。

舞台はここではないどこかの世界、そんなところが村上春樹っぽいと感じた。「私の話」と「猿の話」がどうやって繋がっていくのか?あんまり裏を読み過ぎないようにお楽しみはそんなところじゃない、と思いながら読んでいく。それでもこれは時間がずれてるぞ、なんてことは見えてくる。

そこは孫悟空の存在する世界?ただの幻覚?

困っている人が気になって「なんとかしてあげなくちゃ」という使命感を勝手に感じてしまう遠藤二郎くん。余計なことをしても、見ないフリをしても後悔ばっかりしてしまう。スーパーマンになれる基本的な資質は持っていても、救うべき手段を持たないヒーロー、つまり、ただの正義感の強い若者?

だけど少なくとも辺見のお姉さんのことは救ってあげたんだよね。

原因を突き止める仕事をしている五十嵐真。犯罪者が逮捕されるとみんな動機を知りたがる。「どうしてこんなことをしたのか?」知りたがる。だけど。そんな自分の心の動きを明確に認識したり、人に伝えたりなんてことが本当にできるんだろうか?悪いことをした子どもをしかるときに「どうして?」なんて言ってはいけないって教わったことがある。「もう二度とこんなことをしないためにどうすればいいと思う?」と言った方が建設的だって。

風が吹けば桶屋が儲かるの逆をたどっていくようなもの?と感じた。原因の原因の原因の…とたどっていけば、ほんの些細なことが原因なんだって。

「猿の話」はここに繋がってここから始まったんだ、とわかってももう一度読み返してみたいとは思わなかったんだよね。つまらなかったと思ってないけど、やっぱりもっとワクワクさせてほしかったな。「SARU(1)」ってコミックとの連動があるらしいけど、どうしようかな?(1)って続きはいつ読めるのかしら。一気に読めないならもう少し待ってみようかな。

タグ:伊坂幸太郎
posted by 智美 at 20:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする